This Archive : 2015年08月

2015.08.24*Mon*

『エスニック』

「光のある方へ」

『エスニック』

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category : 暴君妄想散文

2015.08.11*Tue*

同時リンク♪(*´ڡ`●)

こんばんは!
本日はワンワンデーですね♫

なんと今回は
お二方とリンクさせて頂く事になりました

素敵な頂き物もありますので
お時間ありましたら追記からどうぞ


2015.08.11*Tue*

「どこからくるんだろう」

「どこからくるんだろう」
作 38さま



こころの可視化は可能か。
不可能。



全てに拒絶された、過去。
自分を守るために感情を殺すことを覚えた子供は笑顔の仮面を着けて生きる。
心を殺した。
なのに。


カーテンの隙間から溢れる光。
「明るさ」は自然と人の目を覚ます。
腕に抱いた温もりを手離したくなくて目を瞑ってそれに抗うが、ややして逆にその温もりを可視化したいと光の誘いに乗る。

なんてきれいな。

光りに透ける蜂蜜色。
それを掻き分けその顔を露にする。
穏やかな、寝顔。
光を跳ね返す睫毛、きらきら。
トレードマークの眉間の皺も今は主人と共に眠る。
それだけで口許が弛む。
触れ合った互いの渇いた素肌が気持ち良くて離れがたい。
でも、起きた時の彼の笑顔が見たいので名残惜しいが絡めた腕と足とをゆっくりとほどく。
柔らかな髪を撫で、温もりひとつ残してそこから離れる。





人に感情を見せることを嫌った。
それは弱味だ。自分は強くなければならない。
幼い弟妹の前で余計な感情は不必要だ。
自分は保護者だったから。
もとよりそれを表にするのは苦手だった。
だが。


先ほどまでの温もりが朝の冷気に替わる。
最初は心地良いそれもやがて過度に体を冷やす。
そこにあったはずの温かさを探してシーツの中を探るが一向に見つからない。
苛立ちすら覚える。
やがてその名残を見付けてそこに落ち着き、無駄な冷気がそれ以上残った温もりを奪わぬよう覆い隠す。
瞼の上を光が射しヌクヌクと怠惰を貪る。でも先ほどの温もりが、惜しい。

このきもちはどこからくるんだろう。


あさりの出汁と味噌の香り。葱を散らす。
焼き魚、今日は鮭。
きゅうり、白菜、人参の浅漬け。
味のり。
甘さ控えめだし巻き玉子の焼ける匂い。
ご飯の炊き上がりを知らせる電子音。

魚はグリルに入れるだけ。
後は前日の仕込み。
実は簡単。
だし巻き玉子だけ朝作る。
冷たい玉子焼きより暖かい方を好むのはまだ惰眠を貪る彼だ。
準備を終えてエプロンを外す。
鼻唄でも謡だしそうな上機嫌。


鼻腔を擽る香り。それが胃に直結する。
視力の弱い自分を差し込む光は起こさないがこの香りは目覚めを呼ぶ。
ただ、先ほどの失った温もりが心残りでそこに留まっていると失った筈の熱が戻ってくる。

「おはよ。朝御飯出来ましたよ」

優しい声。
だが返す言葉は呆れ混じり。

「…お前、裸でキッチン立ってんのか」

掠れた声で問うと確かに男は下着だけ辛うじて身に付けているものの他は素肌だ。
下着すら身に付けていない恋人にその肌を絡ませる。

「エプロンしてるから大丈夫」
「…男のはだかエプロン…きも」
「先輩がしてくれたら可愛いのに」
「まだ寝ぼけてんのか」

台詞の割りに機嫌は悪くない。それどころか唇の端は少し上がっている。
今日の初笑い、戴きました。

「先にシャワー浴びる?」

風呂好きの彼の為の提案。

「…先に食う。冷めちまうだろ」

今日は手作りご飯の勝ち。
でも。

「なんか、温かくて気持ちいいから出たくない」
「…」

素肌の温もりに敵う誘惑は無い。否定しない彼も同じ、きもち。

このきもちはどこからくるんだろう。


こころの可視化は不可能だ。
ならばそれは証明できないのか。
そんな事はない。
冷めて死んだそれは今こうして暖かく、
切り捨てた筈のそれも今確かに息ずく。

二人自然と、笑顔。

このきもちはどこからくるんだろう。
きっと、それは。


category : 宝物(w´ω`w)

2015.08.02*Sun*

ハッピーバースデー♪兄さん(*´∀`*)

兄さん!ハッピーバースデー
お誕生日おめでとうございます〜ヽ(*゚∀゚)ノ

今年もお祝い出来て嬉しいです♪(*´∀`*)
一生ふたりの恋を応援して行くよ!

さて、本日はコラボさせて頂きましたよ〜♫
category : Happy Birthday♪

2015.08.02*Sun*

子供と大人のその狭間


作 はなつむぎ様


その手だけでわかる。
少しカサカサしていて、冷たい。長い指が額の生え際をそっとなぞる。
小さな頃から熱を出すと、この手が必ず癒してくれた。

kanako-1.jpg


「…宗一兄さん」
「すまん、起こしたか?」
「ううん。兄さんの手、気持ちいい」
私の記憶の中にある手は、父の手でも亡くなった母の手でもない。宗一兄さんの、この手だけだ。
「来てくれたの?」
「寮監さんからお前が熱を出したって聞いてな。このまま寮で休むほうが楽か?もし帰れるなら、松田さんが家で布団敷いてくれてるぞ」
松田さんの卵粥が頭に浮かぶ。
「帰りたいなぁ」
「わかった。服、着替えておけ。俺から寮監さんに話してくるから」
「うん」
兄さんは私の体を起こしてから、部屋を出て行った。
緩めのジーンズと大きめのセーターを着て、鞄に最低限の日用品と着替えを詰める。つい横になってしまいたくなるけれど、そこからまた起き上がるのがつらい。床に座って、ベッドに頭を凭せかけた。
コンコンと控えめなノック。
「入るぞ」
扉を開けて表れた兄さんは、すぐに目を吊り上げた。
「お前、コートとかないのか?そんなんじゃ寒いだろうが。半纏とか、なんかもっとあったかいもの着ろ」
「兄さん、今、6月だよ。これで充分。しかも半纏って」
クスリと笑いが込み上げた。兄さんはムッとした顔してるけど、だって半纏って。
「笑い事じゃないだろ!まったく、悪くなっても知らんからな」
そう言いながら、兄さんは私に背を向けて屈んだ。
「ほらっ、おぶされ」
「えぇ〜っ、恥ずかしいよ〜!歩けるから大丈夫」
一瞬兄さんはハッと目を見開いて、すぐに立ち上がった。荷造りした鞄を持ってくれて、部屋を出る。
「忘れ物ないか?」
「大丈夫」
「タクシー呼んであるぞ」
「うん、ありがとう」
玄関先で見送ってくれた寮監さんに2人でお礼を言って、タクシーに乗り込んだ。
「家まで少しでも寝ろ。しんどかったら俺の膝に頭乗せて横になれ」
「ありがとう、大丈夫だよ」
眠るつもりなんてなかったのに、車の揺れと気怠さがうつらうつらと眠 りを誘う。
浅い眠りの中で、懐かしい夢を見た。
夢の中の私は、やっぱり熱を出していて。今よりずっと幼くて。
兄さんもずっと若い、きっと今の私くらいの頃。
濡らしたタオルで私の背中を拭く兄さん。グズる私にパジャマを着せてくれてる。
トイレに行くのも億劫がる私を兄さんは負ぶって連れていく。
「仕方ないな」「しっかりしろ」そう言いながら、言葉とはまるで逆の優しさでーーー。
目を開けて、隣に座る宗一兄さんを見た。真っ直ぐ前を見る、厳しい眼差し。私の視線に気づいて、こちらを見た。
「どうした?怠いか?」
ーーー目が優しい。
今までわかっていたつもりだった。けれど初めて気づいたような、そんな感覚。
兄さんは、こんな優しい目で私を見てくれてたんだ。
兄さんがこの目を向ける相手は私と巴兄さんと、もう一人ーーー。

見慣れた家が見えてきた。
門の前に松田さんと、一際背の高い人影。
「先輩、かなこちゃん、おかえりなさい。かなこちゃん、大丈夫?熱は?寒気はしないかい?」
「森永、なんでお前がここにいるんだ!うるせぇし、邪魔だ」
「先輩、ひどい!」
「あらあら、宗くん。森永くんも心配して来てくれたのよ。かなこちゃん、おかえりなさい」
「松田さん、ただいま。森永さん、来てくれてありがとう。大丈夫だよ」
兄さんはタクシーの運転手さんにお金を払いながら、森永さんにブツブツ文句を言っている。
だけど目は、やっぱり言葉と裏腹でーーー。
「かなこ、降りるぞ。大丈夫か?」

宗一兄さんと森永さんは一緒に住んでいて、きっと森永さんは宗一兄さんの特別な人。
そんなこと、兄さんには訊かないけれど。

「宗一兄さん、おんぶして」
私達は大人になっていく。
兄さんが私の背中を拭くことはもうない。私が着替える時には席を外す。
兄さんにはもう特別な人がいて、大切な生活がある。
けれど、まだーーー。

「お前さっきは恥ずかしいって言っただろうが、まったく…。ほらっ、背中に乗れ」
呆れたふりして嬉しがる兄さんに、まだ甘えられる私でいたい。

子供と大人の、その狭間で。


ーー Fin ーー

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ミナト

Author:ミナト
高永ひなこ先生の
「恋する暴君」が大好きです
勝手気ままに、ぬる〜くゆる〜く
脱線しながら書き散らかしています

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18歳未満の方はご遠慮下さい

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